ballet project通信

【#004】バレエプロジェクト初、教師採用オーディションの舞台裏!


ballet project通信では、石井久美子バレエプロジェクトの裏側やバレリーナ石井久美子の素顔、驚くハプニングや笑える話、感心してしまう話、泣ける話などなど、みなさんと共有したい話題を、密度高く発信していきます。余暇のお供に気軽に楽しんで頂けたら嬉しく思います。

皆さん、こんにちは。石井久美子バレエプロジェクト広報担当のつっちーです。関東甲信もついに梅雨入りしましたね。雨の夜はBill Evansが聴きたくなります。みなさまも雨の日に聴きたい曲はありますか。

さて、ballet project通信#004のテーマは「教師採用オーディションの舞台裏」です。石井久美子バレエプロジェクトでは新しい教師を迎え、次なるステージを歩み始めております。今週(6月26日)公開されたばかりの教師紹介のYouTubeはご覧頂けたでしょうか。

採用オーディションは涙あり笑いありの現場でしたが、どんなオーディション風景だったのか気になりませんか。今回はそんな教師採用オーディションの裏で生まれた小さな物語を、皆さまへちょっとだけお届けできたらと思います。


教師採用へ向けて

「日本一のバレエ学校を作る」と宣言している私たちですが、その第一歩として信頼のおける教師を採用したいと以前から考えていました。「日本一のバレエ学校」と言うからには教師もトップクラスの実力を兼ね備えている必要があります。

採用へ向けて本格的に動き出したのは、久美子のロシア復帰を見据えはじめてからです。
久美子が本格復帰を遂げるには、自分のためのトレーニングやレッスンに時間を割かねばならず、そのためには教師を増やす必要がありました。また久美子が日本に帰ってきた時に、バレエ教室をスムーズに運営するためにも教師の力が不可欠と考えたからです。

募集はHPやSNSを通して大々的に行うことになりました。「日本一のバレエ学校を作る」というビジョンを、一緒に本気で描いてくれる方を探しています。初めての教師採用ですからあらゆる角度から準備を整えていきます。

一次・二次審査

アイドルのオーディション番組と比べるのはおかしな話かもしれませんが、人気のオーディション番組を例にあげますと、一次審査、二次審査、最終審査と進めていくスタイルが多いです。そうすることにより、応募者の成長や自分自身との向き合い方を見れるとのことで、私たちもその方法を採用することになりました。

応募総数は約50名。
まずは書類審査を行い通過者には一次審査にお越し頂きました。

一次審査では体の条件チェックの他にも簡単な筋トレと面接を行い、二次審査へは9名が進むことになりました。二次審査ではさらに深掘りして見ていきます。面接も長尺で行い、ビジョンや人柄もしっかりと見させて頂きました。
こうして二次審査をクリアしたのは厳選された6名の方たちです。

最終オーディションは一か月後です。
二次審査を終えて最終オーディションまでの一か月間で、どのように自身と向き合い成長を遂げるのか見たいと考えたからです。

合格者へはアンシェヌマンの課題を出させて頂きました。バレエの踊り心やセンス、表現力などを見るためです。
また、この期間にこっちゃん先生のストレッチ・トレーニングのための相談講習会も2回行い、課題に取り組む中で確認したい事や相談場所を設けました。メンタル面でのサポートも行います。

こっちゃん先生による相談講習会の様子

最終オーディションを前に

4月27・28日。2日間にわたり最終オーディションが行われます。一次・二次審査から選び抜かれた6名が参加予定となっています。

最終オーディションへ臨まれる方は、元KバレエダンサーのMさん。
元シンガポールダンスシアターのソリストのAさん。
元新国立劇場バレエ団でご活躍なさっていたAさん。
東京バレエ団所属のRさん。

などなど、錚々たる顔ぶれです。

最終オーディションの課題は、一次審査から行ってきたアンデオール前屈など柔軟性審査の他に、エキストラとして参加する生徒たちへ胸椎伸展を教えること。
音楽に合わせて踊る(アンシェヌマン)。
自由に自己PRなど、ひとりにつき1時間の枠を設けています。

ここに至るまでにも数々のドラマがありましたが、最終オーディションでは一体どんなドラマが待ち受けているのでしょうか。

特別な空気感が漂う最終オーディション

最終オーディションはじまる

さあ、最終オーディションのはじまりです。
私たちもちょっぴりナーバスな面持ちになっていたのでしょうか、オーディションに来てくださった方たちからは緊張がひしひしと伝わってきました。会場もいつもの事務所とは異なりぴりぴりとした空気に包まれています。

そんな中でも久美子はいつも通り。むしろこのオーディションを一番楽しんでいるようにも見えます。

「すばらしいです」
「さすがです」

久美子の抑揚のある声が張り詰めた会場に響き渡ります。無意識だったと思いますが、その声掛けが挑戦者たちにどれだけ安堵感を与えてくれたのでしょうか。会場の空気がふっと柔らかくなる様を感じました。

どの方にも大なり小なり見られていた緊張でしたが、オーディションが進むにつれて表情が生き生きとしてきます。過去のキャリアなど関係なくこのオーディションに臨む本気度が伝わってきて、こちらも改めて身が引き締まる思いでした。

アンシェヌマンでは柔軟性のテストだけでは見て取れない、その人の持つ美しさや優雅さ、また儚さが滲み出るようでした。音源はワガノワ・バレエアカデミー監修のピアノ曲集からで、振り付けもロシアバレエ特有のなめらかさや上半身の動きを、ふんだんに表現できるものになっています。

久美子も隣に立ち、お手本を見せながら指導に入ります。またひとりひとりへ労いの言葉をかけていました。

「ここまで本当にお疲れさまでした。長い期間、オーディションに向き合ってくださりありがとうございます。ここまで来れただけでも本当に素晴らしいことですし、私もどんな方たちにお逢いできるのかとワクワクしていました…」

久美子の言葉には感謝の気持ちが込められていて、中には久美子の大ファンだと感極まり涙を流してしまう方もいました。
柔軟性に関しては、一次審査から最終オーディションのあいだに目を見張る成長を見せてくださった方もいます。自分色に会場を染め目を輝かせながら自己PRや夢を語る姿を見ると、どの背中も後押ししてあげたい気持ちになります。

しかし、ここから苦渋の選考会議が始まるとは…この時はまだ誰も知る由もありません。

意見を主張し合うプロジェクトメンバー

難航する話し合い

私たちはロダンの『考える人』のごとく激しく悩みました。わずか3名を選ぶというのは残酷ともいえる決議です。

久美子が中心となりオーディションの雑感や、選考について力強く説いていきます。時には声を荒らげ感情をぶつけ合いながら、何時間も話し合いました。
ここでも久美子とたつや(久美子の弟)の意見が衝突し火花を散らします。

「私が(ロシアへ)いなくなったとしても、バレエ教室を維持できる人でないと!」

皆それぞれ個々に長けているところがあり、ここで3名に絞るということは至難の極みでした。継続や努力をし続けることを強みとする方が多く、話し合いではなぜその方を採用したいのかという理由を、ひとりずつ述べていくこともしました。

それでも意見は割れます。翌日には合否の連絡をしなければいけませんから、泣いても笑ってもここで3名と決めなければなりません。この3日間で40時間は話し合ったのではないでしょうか。それでも決めかねるほど、ここまで選び抜かれた6名の方はダイヤモンドの原石のような煌めきと可能性を放っていたのです。

オーディションを行うことを決めた日からずっと奔走しており、私たちは身も心も疲れのピークに達していました。スタジオ貸出し時間ギリギリまで話し合いましたが、3名に絞り込むことはできませんでした。

しかし、翌日には私たちプロジェクトメンバーのねばり強さが発揮されて、話し合いはついに終わりを告げました。サプライズではありますが3名+もう1名採用することになりました。4名それぞれの個性を尊重し生かせると確信したからです。

こぼれ話ですが、久美子と菜々子(久美子の妹)の意見は合致していたようです。やっぱり姉妹ですね。

4名の先生を迎えて

こうして4名の教師の採用が正式に決定致しました。私たちは教師を迎える準備に精を出します。先生たちが気持ち良い環境で仕事ができるようにと、私たちは事務所の模様替えや研修の準備に追われました。大忙しでしたが充実感と清々しい気持ちで満たされています。
素敵な教師を迎える石井久美子バレエプロジェクトに、今度はどんな新しい風が吹くのでしょうか。私たちも楽しみでなりません。

新教師公開YouTube動画は こちら

新教師紹介特設ページは こちら

次回のballet project通信も、どうぞご期待くださいね。
お忙しい中、最後までお読みくださりありがとうございます。