ballet project通信

【#023】教師採用オーディション Season2


ballet project通信では、石井久美子バレエプロジェクトの裏側やバレリーナ石井久美子の素顔、驚くハプニングや笑える話、感心してしまう話、泣ける話などなど、みなさんと共有したい話題を、密度高く発信していきます。余暇のお供に気軽に楽しんで頂けたら嬉しく思います。

こんにちは。石井久美子バレエプロジェクトのつっちーです。この度、私たちは二度目の教師採用オーディションを行い、新しい候補生を「研修(準備)期間」として迎えることになりました。ますますにぎやかな職場となり毎日が活気づいております。

そんな中でお届けするballet project通信#23は「教師採用オーディション Season2」です。バレエ素人の私ではございますが、昨年に引き続き今年も教師採用オーディションを見学させて頂きました。

今回のballet project通信では、私から見た教師採用オーディションの風景をお届けできたらと思います。皆さんもオーディションの雰囲気を味わいながら、審査員の目となり読み進めてくださいね。

笑顔で候補者に質問をする久美子


バレエ好きが挑むオーディション

2025年。4月某日。雨の降りしきる日曜日。
この日は6人の候補者たちがオーディションに挑みます。今年はどんな候補者たちに会えるのでしょうか。オーディションでは、課題曲に合わせたアンシェヌマンと胸椎伸展のティーチングを見ていきます。

1人目
第一印象は力強いイメージだったけど、話し始めると温和な雰囲気。会社員時代を経て、現在はバレエ講師をしているそうだ。やっぱりバレエが好きなので、バレエに関わる仕事につくことを諦めきれなかったという。

「自分に自信が持てるタイプではないのですが、本番では自分が一番だと思って踊るようにしています」

アンシェヌマンでは、胸の開きやつま先のつけ方にこだわったという。久美子へのリスペクトを感じる。身長以上に大きく見えたのは、彼女の表現力の高さだろうか。
久美子が「練習を重ねてきた動き」と評価した。

胸椎伸展のティーチングに関しても、「複数の初心者に教えることにこだわった」というので、課題の的を射ていた。

2人目
照れくさそうに入ってきたのは、プロフィールに記された年齢よりもずっと若く見えた。経歴を見ると、モナコプリンセスグレースアカデミーという名門校出身だ。ワガノワにも短期留学経験あり。久美子のレッスンの受講生であり、実はプロジェクトで働くAちゃんのバレエの先生だという。

緊張は感じられなかったが、本人曰く「総合ストレッチを意識してやってみたけど震えすぎてできなかった」とのこと。照れ笑いの奥にストイックさが見え隠れする。教師歴10年のプライドがあり、気持ちの余裕さえ感じられた。

緊張からか少し早口でティーチングを進めていたので、もう少しテンポを下げられたらレッスンの指示も聞き取りやすいのではないだろうか。

3人目
細くて小柄な女性が扉を開いた。今は派遣社員として勤務しているという。久美子のプライベートレッスン、そして瑛先生のプライベートレッスンも受講歴がある。

一生懸命で実直な印象を受けた。声は大きくはないが話し方はしっかりと落ち着いていて、芯の強さを感じる。
ティーチングでは自律神経が整うことやリラックス効果の話をしていて、「胸椎伸展」を読み込んできたのだろう。

笑顔で口にした「勉強するのが苦ではない。学んで教えるのが好き」という言葉に、石井久美子バレエプロジェクトで教師として学び、生徒たちへ伝えていく未来が見えた気がした。

4人目
「舞台人がやってきた」。扉が開いた瞬間、直感的にそう思った。

清く正しく美しく。まるで宝塚音楽学校の生徒を見ているようだった。
ボリショイバレエ学校出身で、抜群のスタイルで美しいアラベスクを披露する。
久美子の体現を一番美しくできるのは、おそらく彼女であろう。

だけど、緊張しやすいタイプなのかアンシェヌマンでは終始震えていた。
質問に対する返答の声もずっと震えを帯びていて、見ているだけの私まで緊張してしまったほど。

自分の殻をどう打ち破るかで、彼女の未来は大きく変わる気がした。個人的にはぜひとも頑張っていただきたいと願うひとりだ。

5人目
微笑みながら扉を開いた女性は、バレリーナというよりヒップホップなどのダンスの先生のように見えた。ロシア国立ペルミバレエ学校に短期留学の経験あり。

アンシェヌマンでは、「久美子の手が綺麗なので」それを意識したという。
ティーチングでは、わかりやすい言葉で正確性を意識したとのこと。候補者の中でも声が大きくハキハキとしていて、聞き取りやすい印象を受けた。

6人目
最後に扉を開いたのは、ショートボブがよく似合う華やかな女性だった。
薬科大卒という異色の経歴の持ち主。

過去に負傷した足の怪我が完治できていないとのことだが、魅力的に踊れたらと、上半身を優雅にすることを意識したアンシェヌマンを見せてくれた。ティーチングは慣れていない様子だったが、「久美子」の言葉を参考に自分なりに伝えようという努力が感じられた。

候補者の指導に入ることも

実技審査を終えて

教師採用オーディションにご応募くださったすべての皆さまに、心より感謝を申し上げます。扉が開くたびにオーディション会場の空気を変えた彼女たちは、バレエに情熱をそそぐ挑戦者です。

オーディション会場には、今回紹介した6人の他にも候補者が来てくださいました。海外からオンラインで参加された方もいます。ですから、私が見た風景は一部の切り取りでしかありません。
そんな中ではありますが、メルマガを読んでくださっている皆さまへ、教師採用オーディションの雰囲気が少しでも伝わればという思いで今回のメルマガを書かせて頂きました。

紹介した候補者ですが、今は研修(準備)期間として来てくださっている方もいます。この先、どの先生とご縁が続いていくのか未知数ではございますが、「日本一のバレエ学校をつくる」という高い目標に向かって、ひとつの軌跡を残せたらと思っております。
私たちは新しい先生方のサポートに全力を尽くして参りますので、皆さまには温かい目で見守っていただけたら嬉しく思います。どうか今後とも石井久美子バレエプロジェクトをよろしくお願いいたします。